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日本を学ぼう

 
スサノオとクシナダヒメの六代目の孫に大国主命(オオクニヌシ)という神様がいました。
 
●「因幡の白兎」の神話(鳥取県東部)
オオクニヌシには八十神(やそかみ)という多くの兄弟がいました。ある日、兄弟たちは因幡に住む美しい八上比売(ヤカミヒメ)を妻にしようとオオクニヌシ一人に沢山の荷物を背負わせて出かけました。 一行は気多の岬(鳥取県)で皮を剥がされて傷ついた兎に出会いました。八十神たちは兎の過ちを見透かした上で「痛みをやわらぐには海水で体を洗い、山の上で風にあたるとよい」と伝えました。 兎がその通りにすると皮膚が割れ、あまりの痛さで泣き伏してしまいました。遅れてきたオオクニヌシは泣いている兎に声をかけて話しを聞きました。
大国主命
オオクニヌシノミコト
出雲大社
(島根県出雲市)
金刀比羅宮
(香川県仲多度郡)
「隠岐島に住む私は本土に渡るための手段がないため、鰐ザメを騙すことを思いつき、どちらが仲間が多いか比べようともちかけました。 すると鰐ザメが仲間を大勢集めて本土まで一列に並んだので、私は数えるフリをして背中を飛び跳ねながら海を渡りました。最後の一匹に「お前達は私に騙されたんだ」とあざ笑いました。 すると怒った最後の一匹がすかさず私に襲いかかり、私は全身の皮を剥がされてしまいました。
話を聞いたオオクニヌシは真水で洗って蒲の穂綿で体を包むように伝えました。兎がその通りにすると傷も癒えて元気になりました。 兎はそのお返しにヤカミヒメとオオクニヌシの縁を取り持ち、二人は夫婦となりました。
そのためにオオクニヌシは八十神たちからは憎まれて追われる身になりました。オオクニヌシは逃げ続け、最後にスサノオが支配している黄泉国へたどり着きました。 そこでオオクニヌシはスサノオの娘の須勢理毘売命(スセリビメ)と出会い、お互いに惹かれ合い夫婦の契りを交わしました。しかし、オオクニヌシはスサノオから様々な試練を与えられます。 スセリビメの献身的な助けもあり、その試練をどうにか乗り切ります。スサノオは試練に耐えたオオクニヌシを認め、出雲に住みスセリビメを妻として葦原中国(日本)の国づくりに励むように伝えます。 オオクニヌシは更なる力を得て八十神を抑え、国づくりに着手しましたが、国づくりは難航します。
ある日、オオクニヌシが思案に暮れていると海の彼方から須久那美迦微(スクナビコナ)という神が現れ国づくりを手伝いました。国はほぼ完成しますが、スクナビコナは海の彼方へ去って行きました。 まだやり残したオオクニヌシが一人で悩んでいると、海の彼方から光り輝く神:大物主命(オオモノヌシ)が現れ、自分を東の山に祀ってくれれば、残りの国づくりを手伝おうと言いました。 オオクニヌシはその言葉に従い、オオモノヌシを三輪山(奈良県桜井市)に祀りました。やがて国が完成し、オオクニヌシは葦原中国(日本)の王となり、国を治めました。
国譲り
白兔神
白兎神社
(鳥取県鳥取市)
大国主命
オオクニヌシノミコト
須久那美迦微
スクナビコナ
神田神社
(東京都千代田区)
由岐神宮
(京都市左京区)
大物主命
オオモノヌシ
金刀比羅宮
(香川県仲多度郡)
アマテラスは地上で完成した葦原中国(日本)を見て、この国は高天原の神々の子孫が治めるべきだと考え、オオクニヌシの元へ国を譲ることを伝えに使いを何度か出しますが、失敗してしまいます。 アマテラスは三度目にイザナミがカグツチ(火の神)を産んだ時にイザナギが殺したカグツチの血から生まれた建御雷之男神(タケミカヅチノオ)を送り込みます。
オオクニヌシには他にも妻が数人おり、事代主神(コトシロヌシ)と建御名方神(タケミナカタ)という二人の息子がいました。タケミカヅチノオがオオクニヌシに国譲りを問うと、息子たちの意見を尊重するという返事でした。
そこでコトシロヌシの意見を聞いたところ、恐れ多い事として国譲りを承諾しましたが、タケミナカタは強く反対し、タケミカヅチノオに力比べを挑みます。しかし、あっけなく負けてしまい、そのまま諏訪へ逃げてしまいます。 タケミナカタは追いかけてきたタケミカヅチノオに降参し、諏訪から出ないことを誓い、国を譲ることも承諾しました。タケミナカタは力比べでは負けましたが、その後は地元の氏族を抑えて諏訪を治め、大きな繁栄を築きました。
二人の息子の国譲りの承諾を聞いたオオクニヌシは、出雲の地に自分の宮を建ててくれるように要望しました。アマテラスはその要望を聞き入れ立派な宮を建て、葦原中国を譲り受けました。
建御雷之男神
タケミカヅチノオ
鹿島神宮
(茨城県鹿嶋市)
春日大社
(奈良県奈良市)
建御名方神
タケミナカタ
諏訪大社
(長野県諏訪市)
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